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トキを見た!【春の佐渡ドライブ旅】

野鳥に限らず、生き物観察が好きなふあららいです。

 

 

佐渡の旅が決まった時、特別天然記念物のトキを見たいと強く思いました。そこそこの数の個体が放鳥され野生に暮らしているそうですが、野生のトキを見るなんてそう簡単にはできないでしょうから、飼育施設を訪問することに。

 

訪れたのは「トキの森公園」です。トキポストがお出迎え。

この無理くり感がたまりません。

 

散策路にはトキのストーンペイントが並んでいます。ここはなんでもトキにしてしまう「WE LOVE TOKI♡」に満ち溢れています。

 

まず最初に現れたのは外国のトキ。柔らかな朱色がとてもキレイです。

 

資料展示館でこれまでの保護繁殖活動についてお勉強した後、ついにトキとご対面。

 

いたいた~。顔が赤いのがわかります。でもちょっと遠くてよく見えない。

 

ご安心ください。園内にある「トキふれあいプラザ」では間近でトキが見られるそうです。

 

中に入ると、スタッフさんが「今ちょうど近くにいますよ~」と案内してくれました。

 

自然の生育環境を再現した中で暮らすトキを観察窓から見られるようになっていました。

 

おお、いきなり目の前に!

 意外と小さいんだな~が第一印象でした。でも翼を広げると140センチになるとか。

スタッフさんによると今はトキの繁殖期で、両親が交代で卵を温めていて、この子は休憩中のお母さんとのことでした。

 

巨大なケージの中は水辺があり、草花があり、木も生えていて自然そのものです。

トキと言えば俗に朱鷺色という淡いサーモンピンクをイメージしますが、これは翼の下面のみで、他の羽毛はすべて白です。繁殖期には後頭部の皮膚が黒くなり、その剥がれ落ちた皮膚を羽繕いなどで上半身に塗り付ける形となり、首から背面に掛けて灰色になるんだそうです。なので秋や冬には真っ白の姿をしたトキが見られるそうです。

 

なんてお話を聞いていたら、わわわ、ガラスのすぐそばにやって来ました。マジックミラーになっていて、向こうからこちら側は見えないそうです。

長い飾り羽が下に垂れて頭頂部がハゲてる様は、落ち武者みたいです(笑)でも可愛い。頑張って子育てしてね。

 

スタッフさん曰く、ここまで近くでよく見れるのは運がいいそうです。秋から冬にかけては群れを作るので野生のトキを見つけやすいそうですが、繁殖期ではなかなか見ることはできないとか。他にも一生懸命説明して下さって、トキに対する愛情や保護への使命感がよく伝わりました。

 

ふれあいプラザを出て駐車場に向かって歩いていると、ダーリンが突然

「あれ見て!」

と声を上げました。顔を上げると20m程上空を1羽の白い鳥が翼を広げていて、一瞬の後、木立の向こう側に消えてしまいました。翼の下面は薄いサーモンピンクでした。

「あれ絶対トキだよね!」

証明する術はありませんが、たぶん間違いありません。ついさっき「今の季節はなかなか見られない」と聞いたばかりなのに、もう見ちゃったよ~!

この後は両津港に戻るだけですが、トキを探しながら行くことにしました。エサは田んぼなどの水辺で捕ることが多いそうなので、水の張ってある田んぼがあると注意深く見ました。いるのは白サギばかりでしたが、しばらくするとついに発見!

写真には2羽しか写っていませんが、離れた所にもう1羽合計3羽のトキが食べ物を探してのんびり歩いていました。

 

トキの森公園でもらったパンフレットによると、事実上野生のトキが絶滅状態だった日本において1999年中国から譲り受けたトキのペアの人工繁殖に初めて成功してから20年が過ぎた2020年12月時点で、440羽以上のトキが佐渡島に生息しているそうです。このうちの半数以上が野生生まれの個体との事で、順調に自然で数を増やしていることにホッとします。稀に「はぐれトキ」が佐渡から300キロ圏内の本州で見つかっているそうで、先月長野県でも北部の大町市で1羽が目撃され話題になっていました。

また鳥インフルエンザのリスクを避けるため、互いに離れた国内7か所の施設で飼育されていて、成熟個体数が1000羽以上になることを目標として保護・繁殖活動を続けているとの事です。

「昔はカラスみたいにあちこちにいたんです」と、年配のスタッフさんが言っておられたようなトキが安心して暮らせる環境が佐渡だけでなく、日本全体において整っていくといいですね。

 

 

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