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語学留学おぼろげ回顧録 20《口をゆすがせない歯医者》

我が人生に概ね満足しているふあららいです。もしやり直せるのなら若いうちに歯並びを直したいです。

 

 

治療プランの90ドルをクレジット払いし、エックス線を撮るだけで終わった翌日、私は再びデンタルクリニックへ行きました。

 

受付を済ませて待合室にいると、助手らしき黒人女性に呼ばれました。

診察台に腰掛けると、紙の前掛けを付けてくれました。 診察台の左側にはプラスチックのコップとティッシュが1枚だけ置いてあります。 助手は昨日撮ったエックス線写真を持って来て、蛍光灯が点いているパネルに貼って行ってしまいました。

エックス線写真を眺めているとドクター××ムラが現れて、これからの治療について説明を始めました。

しかし彼の日本語と英語のちゃんぽんの説明はよくわかりませんでした。 理解した範囲では、虫歯のできた奥歯に元からあった詰め物を入れ変えることになると。 本当はクラウン(被せ物)にするのが一番だが、それなりにお金が掛かるので、ここでは詰め物を入れ変えておいて、帰国後クラウンにするのがいいでしょうという事でした。

 

いよいよ削る時がやってきました。 まず最初に麻酔の注射をされました。 口をゆすいでから

「日本では普通に削るくらいなら麻酔はしないんですよ」

と言ったら、「麻酔」が伝わらなかったようで聞き返されてしまいました。 私も麻酔を英語で何と言うのかわからなくて、結局言いたいことが伝わらず・・・

麻酔が効いたのを待って削り始めます。 結構激しくガンガン削られて、これは麻酔なしではかなりきついなーと思いました。

元からある詰め物が外れたところで、型を取り、新たな詰め物を入れられ、噛み合わせを見るために黒い転写紙を噛んでは削る作業を繰り返しました。 削りカスが溜まるとチューブで吸い取っていたために、麻酔注射の時以外は口をゆすぐことができませんでした。

 

治療が終わると、ドクター××ムラはさっさと受付に行ってカルテに記入していました。

私が遅れて行くと、この次はクリーニングしてあげるからとの事。 それから痛みが出たらadvil 等の市販の鎮痛剤を飲むようにとも。

 

もう診療時間が終わっていたようで、受付嬢が「コンピューターの電源落としちゃったから予約が入れられないので明日電話します」と言うので、2時以降なら家にいますと伝えました。

今日の治療費は168ドル、カード端末も電源を切っていたので精算は次回でいいとの事でした。

「さあ仕事終わり終わり~」と受付嬢と助手の女性は私と一緒にクリニックを出ました。

噂には聞いていましたが、アメリカの終業時の引きの速さに感心です。 拘束時間が終わればさっさと帰るのが常識の彼女らにはサービス残業なんて概念は1ミリもないんでしょうね。

 

私は口をゆすぎたくてたまらなくなって、近くのホテルのロビーにあるトイレに入りました。

鏡を見ると、なんと口元が黒々と汚れているではないですか!

転写紙の黒い色素が付いていて、幼い子供がイカ墨スパゲティを食べてもここまでならないでしょうと言うほど汚れていたのでした。 こんな姿でここまで歩いてきたのかと思うと悲しくなりました。

 

家に帰り、幸い痛みも出ずに過ごしていると、夜9時半頃にラスべガスに1泊で行っていたハリエットが帰ってきました。

噴水ショーが素晴らしかったとか、楽しみにしていたホワイトライオンの赤ちゃんとの写真撮影が叶わなかったとか興奮しながら話し、「これお土産~」と大量のm&m'sとクリスピークリームを出してくれましたが、私は今抱えている最大の問題である虫歯の事をすべて話しました。

(ふ)「だから、これらの甘~いお土産は今の私によくないのよ~」

(ハ)「Oh~, Don't say that~!」

 

クリスピークリームは小さな箱に私の好きなオリジナルグレーズドとエンゼルクリームとレモンクリームが2個ずつ入っていました。 ありがとー。

 

to be continued  アメリカ歯科体験も次回で最後です

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