両親の終の棲家を訪ねて来ました。実家に置いてあった幼い頃から小中高の卒業アルバムまで、大量のアルバムを持ち帰らされて、どこに仕舞おうとため息のふあららいです。
引っ越し祝いの牡丹の刺繍の額は玄関に飾られました。
さて、旅行記の続きです。
初日のディナーは、コンヌンタッカンマリで頂きます。
お座敷に上がると、店の主人らしきおじさんがメニューを片手にやって来ました。
タッカンマリ(鶏一羽鍋)とビールを注文。 おじさんは商売に関係する日本語をマスターしているようで、特に問題なく注文できたのですが、虫の居所が悪いのかやたらぶっきらぼうなのであります。
別料金の鍋のシメは何にするか聞かれたので、麺を頼みました。
おじさんと入れ替わりで、おばさんが無言でパンチャン(無料のおかずの類)をテーブルに置いていきます。
キムチと砂肝です。
キムチは酸味が強くて、それ程辛くありませんでした。
鶏が入った鍋がやって来ました。
真ん中で分断されています。ちょっとグロテスク・・・
鍋には鶏の他に青菜とじゃがいもとお餅が入っていました。
こちらは付けダレに加える食材です。 手前から千切りキャベツ、コチュジャン(たぶん)、おろしにんにく、ニラです。
おじさんがテーブルの端に置いてあるタレの入った容器とマスタードの容器を手に取って取り皿に注ぎ入れ、ニラなどを指差しながら「これ!入れる!」と言い放ちます。
言われた通り、具材を適当に加えました。
しばらくの間、ぐつぐつと煮える鶏を見ながらビールを頂いていると、再びおじさんが来て昔の裁ちばさみのような持ち手の黒いハサミで鶏をチョキチョキと切り始めました。
私がカメラを取り出すと、おじさんはぶっきらぼうに「写真撮るの?!」と言って、手を引っ込めてしまいました。 切ってるところを撮りたかったんですけど、鍋将軍様に何も言うことが出来ません。
だいぶ火が通った所で、おじさんはおろしにんにくを大量に鍋に投入。 ひと混ぜしてから、「スープ飲む!」と次の命令が出ました。
スープを皿に取り頂いてみると、 鶏のダシがよく出ていて、にんにくがいいアクセントになっています。
鶏が煮えたようだけど将軍様の命令を待った方がいいのかなーと思いましたが、ダーリンが「もういいだろー」と食べ始めました。
勝手に食べ始めたところを将軍様に見つかったらどうしようとドキドキしましたが、鶏を食べる私達を見ても将軍様は何も言わず、仁王立ちになって天井から下げられたテレビの夕方のニュースに見入っていました。
鶏肉は全く臭みがなくて、身がホロホロと骨から離れとても美味しかったです。 付けダレは少し酸味のあるしょうゆベースの味で、キャベツのシャキシャキ感がいい感じです。
うるち米で作られる韓国のお餅は、伸びはしないもののモチモチして美味しかった。
シメの麺の写真を撮り忘れたのですが、スープを吸った細めのうどんが一番美味しかったかもしれません。
美味しい鶏鍋に満足して、お店を出ました。
会計の際、終始無言だったおばさんに「ましっそっそよー(おいしかったです)」と言うと、パッと笑顔になって「かむさはむにだー」と返してくれました。
>>>バブルミルクティーの注文で四苦八苦へつづく>>>