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語学留学おぼろげ回顧録 16《ジャパンタウンと不法就労》

最近のお天気は「寒い」か「暑い」か「晴れ」か「雨」のいずれにももれなく強風が付いてきます。「穏やかな晴れ」を望むふあららいです。

 

 

サンフランシスコには全米最大規模のチャイナタウンがありますが、どっこい日系人コミュニティーもしっかり根を下ろしています。

 

2010年の国勢調査(the U.S. census of 2010)によると、アメリカのハーフやクォーター等を含まない純粋な日系人カリフォルニア州に約27万人、ハワイ州に約18万5千人暮らしていて、この二つの州で全米の60%を占めているそうです。

都市別ではホノルルの約8万7千人に対して、サンフランシスコは1万1千人と大きく差を付けられています。

さらに人口構成比で見るとホノルルは23.3%、サンフランシスコは1.5%、3万5千人以上の日系人が暮らすロサンゼルスでも1.0%なので、やはりハワイの日系人の割合は突出しているのがよくわかります。

 

そんなサンフランシスコの街の中心にある学校からバスで15分の所にジャパンタウンがあります。 日本町という事ですが、中華街のようなパワーは全然なくてひっそりとした所でした。今もそんなに変わっていないのかな?

2棟のビル(と言っても2階建て)が繋がっていて、その中に文房具店、スーパー、骨董品屋さんのほか、いくつかの日本料理店が入っていました。中でもすごいのは紀伊国屋書店で、日本の雑誌、書籍、文庫、漫画、もう何でもあります。雑誌も10日くらい前に発売になったものが入っているみたいで、私はこちらに来てからガイドブックしか読むものがなかったので、初めて行った時に早速雑誌を1冊買ってしまいました。 価格は日本の4割増しといった感じでしたが、輸送費を考えたら仕方ないでしょう。

その後も日本語の活字に飢えると文庫本を何冊か買いました。家の出窓そばのソファーで、著者が倉敷を訪れた話を夢中になって読みながら、ふと窓の外を見て「ああ、ここはアメリカなのね~」なんて感慨にふけったりして。 日本の本を読んでいると、まるで日本にいるような感覚になってしまいます。

 

ハワイの日系スーパーと同様に、日本食を扱うスーパーにはなんでもありました。たまに日本の物が食べたくなると食材を買いに行ったものです。

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※春の桜まつりでは屋台が出たりして賑わっていました

 

ある日、ジャパンタウンでクラスメイトの日本人女子に会いました。

会議用テーブルひとつの簡単なスタンドで甘栗を売っていました。聞けば、生活費を稼ぐためにアルバイトをしているとの事。時給は6ドルだそうです。

学生ビザでは労働は禁止されています。 なので学生ビザの申請をする際には銀行の残高証明書の提出が求められました。滞在中の費用は十分に用意できてますと伝える為です。

不法就労は貧しい国々から来た人がしているイメージしかなかったのですが、日本人もこのような形で法を犯しているという現実にガッカリしました。こういう人たちが実際にいるからビザの発給が厳しくなってしまうのです。たまに当局の抜き打ち捜査があるらしく、人から聞いた話で不確かですが違法労働が見つかると学生は即強制送還、雇い主は罰金が科せられるらしいです。にもかかわらず、こっちに住み付いている人のほとんどはなにかしら働いているみたいでした。 ある日本人男子は、ホテルで皿洗いをしているって言っていたし・・・

ワーキングホリデーだったら働きながら滞在することができますが、アメリカではやっていないんですよね。