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語学留学おぼろげ回顧録 5《これから暮らす家》

まるるの冬毛が早くも抜け始めています。そんなところでも暖冬を実感するふあららいです。

 

 

お迎えドライバーのおじさんが去り、ここから留学生活の始まりです。

 

家主のハリエットと握手をしながら挨拶を交わし、家の中に招き入れられました。 玄関から廊下を進み、すぐ左側が私の部屋でした。

スーツケースを転がしながら入ると、すぐ横に真鍮のフレームのベッドがあり、正面には上げ下げ窓が二つ、窓のそばには八角形のテーブルと椅子、左側に進むとクローゼットのドア、その隣にはブラウン管の小さなテレビ(ビデオデッキも!)と並んでチェストがありました。

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6畳ほどの部屋ですが、至れり尽くせりです。

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クローゼットのドアとの対面にもう一つドアがあって、そこはバスルームに直結。バスタブと小さな洗面台がありました。 この家のトイレはバスルームとは別となっていました。

 

ハリエットが1枚の紙を手渡しながら言いました。

「家のルールはここに書いてある通りだけど、一応説明しておくわね」

彼女の部屋、リビング、ダイニング、キッチンと各部屋を案内され、ゴミ出し等の方法を教わりました。 こちらは移動の疲れと時差ボケで意識がもうろうとする中、必死に頭をフル回転。オーバーヒートで煙が出そうなくらいでした。

 

家は日本で言うところの2LDKの間取りで、リビングとダイニングが広々としています。 アパート自体はかなり古い感じでした。 おそらく戦前からの建物ではないかと思います。

私たちが家を歩き回っている間、2匹の猫が後を付いていました。

来訪者に慣れているのか、怖がることなく好奇心全開の様子です。 1匹は長毛の黒猫で、もう1匹は短毛のグレーの猫でした。

「黒いのはCOCOで、グレーのはSUSHIっていうの」

スシのお腹が大きく張っているのが気になりました。

「彼女、妊娠しているの?」

「いいえ。引き取った時からこんな体型よ」

2匹ともシェルターから引き取ったそうで、スシはつい2週間ほど前にこの家にやって来たとの事。

私の家にも拾った猫が3匹いたので、持ってきた写真を見せたりして猫談議に花を咲かせていると、突然ハリエットがこう言いました。

「あなた英語がわかるからよかったー。前に来た子は2人で辞書を引きながら会話して、それは大変だったー」 学生の受け入れは私が3人目だそうです。

 

何か食べる?と聞かれましたが、食欲よりも睡魔のほうが強くてお断りしました。

とりあえず必要な物をスーツケースから出していると、外から物凄い轟音が聞こえてきました。 始めはなんだかわかりませんでしたが、そのうちアパート横のジャクソンストリートを駆け上がるケーブルカーの音だとわかりました。

おおよそ15分毎の轟音に、うわっ眠れるかな~との心配は不要、疲れもあって朝までぐっすりでした。

 

翌日は学校でプレイスメント(クラス分け)テストがあります。