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独特の離岸方法に感心する【春の佐渡ドライブ旅】

モノゴトの「仕組み」を知るのが大好きなふあららいです。

 

 

佐渡汽船は現在2隻のカーフェリーを所有しています。今回我が家が乗船したのは往復共に「おけさ丸」でした。1993年4月に竣工・就航した5862トン、全長134.7m全幅21メートルと、佐渡汽船では最大のフェリーとなっています。

内装は若干の古さを感じさせられましたが、29歳という年齢を考えると仕方がないです。カーフェリー自体あまり乗った経験がないものだから初めて知ることがたくさんあって、とても有意義な船旅となりました。

 

一通り船内を見回った後、2等船室に戻りボーっとしていると「バババババーン」と突然銅鑼の音が鳴り響きました。銅鑼なんて生まれて初めてです。いよいよ出航、靴を履いてデッキに向かうことにしました。

 

ここで、離岸の方法が興味深いものだったのでご紹介したいと思います。まったく興味がない方もいらっしゃるとは思いますが、私はとても面白かったのです。

グーグルマップの画像を利用して説明しますね。佐渡汽船の港は信濃川の河口から約2km遡ったまさに川の中にあります。そして岸壁がある部分の川幅は204mしかないのに対し、おけさ丸の全長は134.7m。イメージとしては下記の通りです。画像上部が進むべき河口方面です。

この狭さなので、普通にスクリューで前進して舵を取る方法だと曲がり切る前に対岸にぶつかってしまうのだそうです。

 

そこで船尾を艫綱(ともづな)2本を使って固定し、そこを支点にして前方のサイドスラストで横方向への推進をかけて船首を河口方向に振るという方法が取られています。

この話を旅行前に知り、ぜひこの目で確かめたいと思っていました。

 

後方のデッキに出ると、ちょうど最後の貨物が搬入されていました。

 

搬入口が閉じられると、停泊用に掛かっていた2本の艫綱が外されました。

 

船がゆっくりと進み始めましたが、作業員さんは1本のロープを持ったまま歩いています。

 

20mほど進むと船は停止し、ロープを引き艫綱を引っ張って係船柱に掛けました。

大人が3人がかりで引くほど重いんですね~。

 

一方、少し前方では別の艫綱が引き出され、係留柱に掛けられています。

 

2本の艫綱が巻き上げられテンションが掛かると同時に左舷後部の船体が岸壁のバンパーにググっと押し付けられます。

 

船首を見ると、どんどん右方向に転回しているのがわかります。

 

岸壁から45度くらい曲がったところで艫綱が外され作業終了。作業員さんたちは振り返りもせず詰所の方に行ってしまいました。

いや~なかなか興味深かったです。意を決して乗ったかいがありました。あとは揺れずに佐渡まで運んでくれることを願うのみです。

 

 

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