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語学留学おぼろげ回顧録 26《お隣さんち》

暑いのは嫌だけど早く梅雨が明けて欲しいふあららいです。お日様の光がないと気分が鬱々してきます。

 

 

アパートのお隣にはシングルマザーのバーバラさんと2人の男の子が住んでいました。

他にオス猫のターザン君がいて、ハリエットとは旅行などで留守の間の猫の世話を頼み合う良好な関係を築いていたようです。

彼女はステンドグラスのアーティストで、お宅にはいくつかの素敵な作品が飾られていました。

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ところでカトリックを信仰しているバーバラさんと話をしていて、どうやらローマ法王(現在は教皇って言うんですよね)の話をしていることはわかったのですが、「pope」(ポウプと発音)という単語を初めて聞いたので「popeって何?」と尋ねたら、バーバラさんは叫ぶように言いました。

「あなたpopeを知らないの?!」

popeはローマ法王の事だったのですが、バーバラさんはこの異教徒である日本人は「ローマ法王の存在」すら知らないのか!と衝撃を受けているので、「ローマ法王は知ってるけど、英語でpopeというのは知らなかったの」と、慌てて弁解しました。

 

バーバラさんの所もホームステイの学生を受け入れていました。 私が滞在している間、2人の学生さんが来ていました。

ひとりは大学の春休みを利用して2週間のホームステイの女の子。

1回アウトレットストアに連れて行ってあげたのですが、倉庫のようなガチのアウトレット品を売るお店だったので、アウトレットモールを想像していた彼女はかなり落胆してしまい・・・いやはや申し訳なかったです。

 

大学生が帰国した後やって来たのは、日本語ペラペラの中国人で、私と同年代の女性でした。

ステイ初日にバーバラさんの要請で私が通訳に駆り出されました。 バーバラさんが説明する家のルールを彼女に伝えましたが、ここは気に入らないとか、猫は嫌いだとか、帰りたいとか不満ばかり言っていて呆れてしまいました。 「私も最初は辛かったけど、すぐ慣れるから大丈夫だよ」となだめますが、聞く耳を持ちません。 上海のご実家はかなりの大金持ちのようで自慢話を延々と・・・

あまり関わらないようにしよう・・・と距離を置いていましたが、ある日バッタリと会った時、腰のヘルニアが悪化して痛いと聞かされました。

お大事に~と別れた数日後、ハリエットも彼女に会ったと聞いて、「腰が悪いって言ってたけどどんな様子だった?」と訊いたら、「元気にしててどこも悪いようには見えなかったわよ」と。

仮病か・・・?

結局彼女はいつの間にかいなくなってました。 住むところを変えたのか、それとも帰ってしまったのかはわかりません。

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